そんな声が聞こえてきそうだが、これは僕が実際、当時の彼女に言われた言葉。
ウソみたいなホントの話。
ことの発端は、僕のLINEだった。
その日は、僕の家に彼女が遊びに来ていた。
彼女はテレビを見ていて、僕はスマホを見ている時だった。
ガッ
急に彼女が僕のスマホを奪ってきたのだ。
最初、僕は何が起きたのかわからなかった。
本当にこの時は、なんのことなのか全くわからなかった。
ただただ、急に彼女が怒り出したと思っていた。
そう言って、僕のスマホを触り出した。
僕は彼女の斜め前にいたため、彼女が何をしているのか見えなかった。
特にやましいことはないけど、僕もスマホの中身を見られるのは少し不安だったので、
スマホを奪い返そうとした。
そう言って、絶対にスマホを渡そうとしなかった。
もうこうなったら、どうしようもないことはわかっていたので、
彼女は怒ったまま、一言。
まだ僕は理解できなかった。
そもそも僕は女友達もあまりいないし、女性からLINEが来るなんてほとんどない。
しかも、さっきまで自分でスマホを見ていた時も、女性からの通知なんて来てない。
そう言って、彼女は僕のスマホでLINEを開いた。
すると、一番上の最新メッセージに
「気持ちよかったわ」
ここで、僕はすべて理解できた。
と思ったかもしれないが、実はこのメッセージ。
全部を見ると、「気持ちよかった」の意味がわかる。
その日、彼女と家に来る前に、大学の男友達4人と「今日、温泉に行かないか」と話していたのだ。
ただ、僕は彼女との約束があったので、パスした。
その温泉に行った男友達が「(温泉が)気持ちよかった」という意味で使っていたのだ。
「気持ちよかったわ」の続きには、「〇〇(僕の名前)も来ればよかったのに」「お酒もうまい」とか色々書いてあったけど、最初の文章だけがLINEの通知に来てしまったため、誤解をうむ結果になった。
しかも、ややこしいのが、その男友達の名前が「ゆう」。
男子でも女子でもありえる名前。
彼女の誤解を解くために、ゆうとのLINEメッセージを過去まで見せて、ようやく解けた。
無事、彼女の怒りも収まった。
と、安心していたのも束の間。
すぐ事件が起きた。
先ほども言ったように、僕には女友達はほとんどいない。
”ほとんど”いない。
つまり、数人はいる。
これは、メンヘラである彼女にはもちろん言ったことはない。
ゆうとのLINE内容を見終わって、一覧に戻ったら、彼女はLINEを急に下にスクロールし出した。
女友達とは頻繁にLINEしてはいないため、LINEの最新の方を見せるのは全然OKだったけど、過去のものは別。
僕も慌ててしまって、
スマホを奪い返した時には、もう遅かった。
そうです。僕の女友達。
終わったと思った。
女性しかつけない名前。
完全に言い逃れはできない。
黙ると変に疑われるため、
そういうしかなかった。
実際、その子と体の関係は一度もない。
嘘はまったくついていない。
でも、彼女がそれを信じるわけがなく、
ただ、その子とは2人で買い物に行ったり、飲みに行ったりはしたことはあった。
それを知らない彼女が見たら、余計に悪化すると思ったので、僕は見せないことを貫こうと思った。
これが、僕の最大のミス。
この選択が、失敗だった。
これの繰り返し。
何十回もこの問答を繰り返した。
10分は経っていたかな。
彼女は急に立ち上がり、玄関に向かった。
僕の問いかけも無視。
僕は帰ったと思った。
ガタガタ
バン
ドアを開ける音ではない。
そう思った時、彼女が部屋に戻ってきた。
その手には、僕の家にあった料理用の包丁を持って。
声が出なかった。
立てもしない。
突然の出来事すぎて、状況を把握できない。
今まで、こんな状況を経験したことがないと、みんなこうなると思う。
その時は、ほんとにそう思った。
徐々に近づいてくる彼女。
そうつぶやいた。
僕も直感でそう感じた。
本気で命の危機を感じた。
体を動かさないと◯ぬ。
僕の隣にはベッドがあった。
咄嗟に僕は、毛布を手に取り、彼女に投げつけた。
ちょうど彼女の顔から毛布がかぶさり、見えない状態に。
そこで、もう一枚の毛布で彼女の後ろから毛布ごと抱きついて、両手を押さえ込んだ。
たぶんアパートの隣の人にも聞こえてたんだろうな。
それぐらいの大声で、彼女は泣きながら叫んだ。
包丁は手から離れていたが、泣き叫んで止まらない。
僕はとにかく「どうにかしないと」と思い、
後ろから毛布ごと抱きつきながら、ずっと慰める言葉を言い続けた。
もし僕が手を離したら、どうなるのかわからない恐怖があったから。
また包丁を持って刺されるかもしれないし、彼女自身が自分を傷つける可能性もある。
その時の彼女なら、何をしてもおかしくない状態だった。
手を離すと、◯ぬ。
この恐怖は、今でも覚えている。
極限状態だったと思う。
30分くらい経っていたと思うが、それくらいで彼女は叫ぶのをやめた。
過呼吸みたいになっていたため、彼女を落ち着かせようと、後ろから抱き抱えながら、座らせた。
彼女が落ち着くまで、声をかけ続けた。
僕も常に極度の緊張状態だったため、喉もカラカラ。
なんとか彼女も落ち着いて、毛布をかけた状態のまま、抱き抱えるのを解いて、
すぐ落ちていた包丁を拾って、近くの本棚の後ろに隠した。
すぐ彼女のもとに戻り、隣に座った。
一人にすると、何をするのかわからないため、常にそばにいないと。
そんな状態だった。
今日は家に帰すのは無理だと思い、彼女を僕のベッドに移動させた。
僕も正直、怖かった。
僕が寝ている間にまた、僕を◯そうとするんじゃないかという不安もあった。
ただ、彼女を一人で帰らせて、その帰り道に◯のうとする可能性だって、ないわけじゃない。
そうなると、亡くなった原因は僕にもある。
それを一生背負うことを考えると、最善策は僕の家に一緒にいることだった。
結局、彼女は泣き疲れて、そのままベッドで寝てしまった。
僕は、ベッドの横で、ずっとスマホを触っていた。
とにかく、この状況をどうにかするために、知恵袋やTwitter、YouTubeなど色々見て、解決策を探した。
ただ、参考になる情報もなく、ただただスマホを見ていただけだった。
僕は一睡もできず、朝を迎えた。
何も解決策が決まっていないまま。
彼女が起きた。
昨日の怒りは、もうない様子。
彼女は時計を見て、
そう言って、身支度を整え出し、すぐに帰った。
僕も「学校がある」と言っているから、たぶん大丈夫だと思い、彼女を車まで送ってあげた。
その時は、一切言葉を交わしていない。
無言のまま、最後に
とだけ言って、その日は別れた。
そして、その日の夜には、LINEでメッセージが来て、いつも通りの他愛のない内容を送ってきた。
何もなかったかのように。
彼女がどういう気持ちだったのか、どんな状態だったのか、僕には全く理解できなかった。
そして僕は、その日の夜、毛布に空いた穴を見て、眠りについた。
※このお話は、僕の実体験です。ただ、記憶が曖昧な部分もあるため、言葉の言い回しが異なっている部分もあります。
※「続きが気になる!」という方は、こちらにご連絡ください。気になる人が多ければ、続きを書こうと思います。
こちらもオススメ
-
【メンヘラ沼男の人生】メンヘラ女性ばかりと××
はじめまして、『メンヘラ沼男』と言います。 まずは、こんな小さなサイトを見つけてくれて、ありがとうございます。 このサイトでは、僕の今までのメンヘラ女性との体験談と、メンヘラ女性から脱するために死ぬ気 ...
続きを見る